英語学習をするにあたり「文法参考書で学生時代の復習をしよう!」なんて思い立つことがあるわけです。そんな際、【目的に応じた本の選び方】って、あると思っています。
3つの書籍タイプ
まず、英文法参考書の書籍タイプを3つに分けてみました。このように分類することで、学びのシチュエーション毎に、選ぶ「書籍タイプ」がはっきりするからです。
その3つとは、
- 辞書機能タイプ
- 速習タイプ
- 読み物タイプ
です。一つずつ見ていきましょう。
辞書機能タイプ
このタイプの本は、「一冊本棚にあると、いざという時に【先生】的に活躍してくれる」という感じの本です。まるで「Forest先生!」と言いたくなるがの如く、網羅的に、しかも詳細に英文法のあれこれが記載されています。
一億人の英文法 ――すべての日本人に贈る「話すため」の英文法(東進ブックス)
一億人の英文法は、「辞書機能」・・というと実は欠点がありまして。なんと巻末の索引がない(TT)。が、英語を”イメージ”にリンクさせてくれる、その書き方のスタイルが素晴らしいなって思います。
(私が購入したのはもう随分前の発売当時なので、もしかしたら今は索引がついている・・かも。今度書店で見てみよう。)
この「辞書機能タイプ」英文法参考書メリットは、知識のカバー範囲が広く深いこと。
逆に、「いざ読もう!」と思っても、完読するのには相当な時間がかかる分量です。なので、「辞書的な位置づけ」で本棚に居てくれるといいのだろうなぁ、と思うわけです。
ちなみに、2016年12月、上記Forestの新バージョンとして、下記「総合英語 Evergreen」が、桐原書店ではなくて「いいずな書店」より発売になりました。
どうも、出版社さん同士で色々あったようです。
今後の、この辞書タイプ文法書で気になるのは、「一億人の英文法 」コンピのお二人が2017年春に発売する予定の、「総合英語FACTBOOK これからの英文法」(こちらは桐原書店から)。楽しみです!
速習タイプ
中学あるいは高校の英語をサクッとおさらいしたいなぁという時は、「本の情報量が絞られている」かつ「網羅的」である書籍を選ぶといいと思います。
ここでは、中学校の英文法をメインに2冊。
両方の本とも、まずは解説で「ふむふむ」と理解させて、ドリルや英作文で演習するという勉強の流れを作っているのがいいです♪「わかる」を「できる」に引き上げて、英文法を腹落ちさせてくれます。この「わかる&できる」をスピーディに達成したい時には、辞書的参考書を手にすると、全くゴールが見えなくなるので危険。
世の中には素晴らしい書籍が沢山ありますが、やっぱり「使い方」というのはとても大事ですね。
最後に、
読みものタイプ
この手の本の価値は、何と言っても英文法を「面白い!と思える」ところにあるのではないでしょうか?理解しがたい英文法を、イメージや成り立ちといった文法背景を交えて語ってくれ、「なるほど!」と感覚的な理解を促進してくれます。
デメリットと言いますか、欠けているところとしては英文法のカバー範囲が網羅的ではないことでしょうか。英語を好きになるために、あるいは嫌いにならないために読むことをお勧めしたいです。
この手の本では、どうしても大好きな講師である関正生さんの書籍ばかり紹介してしまいたい・・^^。英文法をイメージで掴むことを促進してくれます。
サバイバル英文法 「読み解く力」を呼び覚ます (NHK出版新書)
これは↑新書で英文法の理解を深めるわけなので、初学者向きではなく、ある一定の英語学習経験者向けかな、と思います。
さて、↓こちらは漫画で英文法がおさらいできる!
一歩踏み込んだ英語のバックグラウンドを解説してくれてて、「へー!」と目から鱗の英文法知識もありました。
そうだ、「一億人の英文法」は読みものの部類にも入ります!感性・イメージに訴えかける、イラストも豊富な内容構成です。ただ、だいぶ分厚い本なので、上記に紹介した「読みもの」本とは完読する時間が違いすぎます。
一億人の英文法 ――すべての日本人に贈る「話すため」の英文法(東進ブックス)
まとめ
というわけで。
英文法の参考書を手に取る時に、
・辞書機能タイプ
・速習タイプ
・読みものタイプ
とカテゴライズしてみて、今の自分にどの本が必要なのかな?と考えてから本を選ぶと、きっとニーズにあった1冊を選べるのではないかなぁと思います。
では!