自分が採用している英語の学習法が「正しい方向に進んでいるかな?」と不安になった際に読んでみると、自らの学習スタイルを採点できる!そんな本に出会いました。
「英語を話せる人」と「挫折する人」の習慣 by 西 真理子さん
著者の西 真理子さんは留学経験なく外資系で長年バイリンガル秘書を務めてこられた方だそう。秘書の業界はわかりかねますが、おそらくその道の先駆者の方。秘書関係の書籍も何冊も出版されています。
そんな西さんが書いた本書に大共感。簡単に言うと、「内容が浮ついていない」んです!
例えば、
話せる人はじっと座って50回聴き、挫折する人は電車で”ながらリスニング”。
とか、
話せる人はスルメを噛みしめるように英語を聴き、挫折する人は英語のシャワーを浴びる。
とか。
共感できる見出しがもっといっぱいあるのですが(ほとんど全て)、あと2つほど。
話せる人は英検で語学力を高め、挫折する人は「英検は時代遅れ」と言う。
とか、
話せる人は中学英語を大切にし、挫折する人はビジネス英語にこだわる。
とか。
書いてあることが、すべて王道かつ骨太。大事なことをいくつもリマインドしてくれます。
自らの学習スタイルを採点できる!ような本
本書の構成は、1章から7章に分かれています。
第1章:スピーキング編
第2章:リスニング編
第3章:環境・ツール編
第4章:モチベーション編
第5章:資格試験編
第6章:リーディング&ライティング編
第7章:文化理解編
で、自分が採用している英語の学習法が「正しい方向に進んでいるかな?」と不安になった際に読んでみると、自らの学習スタイルを採点できる!ような本なんですね。
全50項目からなる内容では、まさに本のタイトル通り「英語を話せる人の勉強の習慣」と「挫折する人の習慣」を比較して書いてくれています。その「挫折する人の習慣」の中には、正直・・・ついやってしまいがちな内容も幾つも入っていて、ドキっとさせられます。
具体的にオススメなアプリ・書籍・ウェブサイト含めて、自己学習にお役立ちの情報満載です!
一冊で英語学習のあらゆる側面を網羅しているが故に、それぞれの勉強法に関する深い解説はないのですが、上記に述べたように「自分の学習スタイルの採点用」に使うことをオススメしたいです!
「おわりに」にステキさを感じてジーンとした
で、今回この書籍をご紹介したいなぁと思った最大の理由は、「あとがき」にありました。あとがきの一節が・・・素敵すぎたのです。
本書では、「おわりに」と記されたそのページでは、著者が根気よくサポートし続けた学習者がずっと模索の時期を過ごした後、ある時突然結果を出し始めたエピソードが紹介されています。
その後に、西さんはこう綴っていらっしゃいます。
この今回の経験から、年齢や科目に関係ない「普遍的な勉強法とは何か」を教わったように思います。
自分の勉強スタイルを見つけること。
原理原則を守ること。
結果が出なくても続けること。
挫折を力にしていくこと。
あわてずに時が熟すのを待つこと。
待つということは「続ける」ことであること。勉強法はあくまでも方法論にしか過ぎません。が、そこに血が通い、肉となったときに、学習者の「チカラ」となって働いてくれるものだと、私は信じています。(改行はオリジナルと異なります)
と。
素敵過ぎます(TT)。学習コーチング、対人支援、特に努力を伴い目標を達成していくタイプのサポートに関して、コーチが踏まえておくべき、信念のようなものを改めて教えてくれたような気がします。
素敵な本に出会えて、感謝!!